岡寺
飛鳥エリアではめずらしい「本格的なお寺」、岡寺をご案内。「周遊ルート」からは少し外れていますけど、飛鳥でここにしかない重要文化財の建物や、巨大な本尊は見ものです。
拝観料:大人300円
仁王門
岡寺前のバス停から急な坂道を登っていくと、紅色が鮮やかな仁王門の前に着きます。江戸時代のはじめにできた建物で重要文化財。
奈良全体には国宝や重要文化財の建物がいくらでもある一方、明日香村には岡寺に重要文化財が2つあるだけで、そのうちの1つがこの仁王門。全体でたった2軒というのは意外な気もしますけど、飛鳥の見どころはほとんどが「遺跡」なので、当然といえば当然ですね。
仁王門の手前で拝観料を払って、岡寺の境内に入ります。
本堂
仁王門をくぐって階段を上ると見えてくる、ひときわ大きな建物。特に屋根がどっしりと大きな感じがします。前側の軒が大きくはり出しているのが印象的。岡寺は西国三十三ヶ所の札所になっていて、昔からたくさんの札所めぐりの人たちでにぎわってきたのが伝わってくる気がします。
中には本尊の如意輪観音菩薩がドーンと座っています。大きな本堂に似合った巨大な仏様です。土で造られた「塑像」(そぞう)の仏像の中では日本最大だとか。弘法大師が造ったそうで重要文化財。
龍蓋池
本堂前にある小さな池。岡寺は正式には「龍蓋寺」(りゅうがいじ)というそうで、名前の由来になった伝説の池です。
その昔、飛鳥に龍が住んでいて住民を苦しめていたので、岡寺を開いた義淵僧正が、池に封じ込めて石のフタをして退治しました。その池が龍蓋池だとか。
四角い池の中には、石が立っていて縄で囲まれています。この石が「蓋」だそうです。