奥千本エリア

奥千本エリア

上千本のさらに先、文字通り吉野の「いちばん奥」、奥千本エリアをご案内。山奥の杉林に伸びる道沿いに、修験道の聖地をはじめ歴史を秘めたスポットが点在して、静かな歴史ハイクを楽しめます。

金峯神社

バスの終点・奥千本口バス停から、鳥居をくぐって長い坂道を登っていくと、正面に金峯神社の鳥居と拝殿が見えてきます。建物は少なくて、大きさもそんなに大きくないですけど、建物自体ほとんどないエリアなので「エリアの主要部」といった感じ。

拝殿は、素木造り(しらきづくり)の落ち着いた建物。色どりが少なくて、地味でパッとしないと言えなくもないですけど、杉林の緑に囲まれた質素な建物は、神聖な感じもします。

地味でひっそりしたスポットですけど、吉野から大峯山へ向かう「修験道のメインストリート」上にあるだけに、歴史は深いです。いつできたかはよく分かっていないものの、平安時代に藤原道長がお参りした記録があるとか。

義経隠れ塔

金峯神社の階段の手前を左に行ったところにある建物。杉林の中にあって、拝殿以上にひっそりしています。見にいくだけなら無料ですけど、拝観料300円で中を見られます。要予約。

その名の通り、義経と弁慶が隠れたところと言われています。兄・頼朝に追われた義経は、吉野に逃げて吉水神社に隠れ住むものの、さらに追われて奥に逃げ、この建物に隠れたとか。それでも追手に囲まれて、最後は屋根を蹴破って逃げたので、「蹴抜けの塔(けのけのとう)」とも呼ばれています。

今の建物は大正の初めころ建てられたもので、山伏の修行の場として大事なところになっています。窓がない真っ暗な堂内で、壁をさわりながら「吉野なる深山の奥のかくれ塔本来空のすみかなりけり・・・」と唱えて3周するそうです。修験道の聖地・大峯山に向かう前に、「俗気を抜く」ための修行だとか。俗気を抜くので「気抜けの塔」なのかもしれないですね。

西行庵

金峯神社の先は、本格的な山道。うっそうとした杉林を抜けると、パッと視界が開けて、最後の桜の名所・奥千本に入ります。急な斜面の中、展望台状に平らになったところに建っているささやかな建物が、吉野最奥の名所、西行庵。

これまた名前の通り、放浪の歌人・西行法師が3年間住んでいたという伝説の跡地。わりと最近建てられたっぽいし、なんか微妙に傾いているし、名所としてはものたりない感じもしますけど、まわりの環境は絶好。西行法師が気に入ったのも分かるような気がします。建物の「ささやかさ」も、都の喧騒を嫌った人の遺跡にふさわしいかもしれませんね。

西行庵の近くにはあずまやがあって、ハイキングの休憩スポットにもピッタリ。吉野の桜の名所で一番最後に見ごろを迎えるスポットなので、時期が遅くて他の名所が終わっちゃったときは、ここまで足をのばしてみては。他の名所よりいくらか静かな環境で桜を愛でられます。

奥千本エリア(金峯神社)へのアクセス


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近鉄吉野駅のりかえ(徒歩3分)千本口駅からロープウェイで3分
吉野山駅からバスで20分
「奥千本口」下車徒歩10分
※バスは桜の時期、竹林院前(吉野山駅から徒歩30分)より奥のみの運転

吉野山駅から徒歩1時間40分
近鉄吉野駅から徒歩2時間

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